政策委員会では、提言のための調査研究の一環として、浜松の
伝統技術である「遠州綿紬」と「浜松注染工場」の視察に行ってきました。
参加者は以下の6名です。
石原副会長、山下委員長、大久保副委員長
鈴木大輔副委員長、大塚委員、鈴木雅委員
まずは「有限会社ぬくもり工房」大高旭社長
東区半田山2-24-3 テクノビジネスゲート内(今年秋に移転予定)
「遠州綿紬」について説明いただきました。
江戸時代に農家の冬仕事としての「機織り」から始まり
遠州地方は温暖な気候と豊かな自然に恵まれ「棉」作りに適し
三河、泉州とならぶ「綿」の三大産地として栄えたそうです。
明治以降は織機メーカーとして創業した現自動車産業の会社により
力織機(動力で動く)が登場し昭和30年代から全盛期を迎えます。
平成からは海外製品に押され生産量は減る一方となりましたが
今も職人の手によって作られる「遠州綿紬」は希少な織物です。
次に機織り職人@池沼さんを訪ねました。
工場といっても民家の奥にあり近づいていくと
「カシャンカシャンカシャン」と小気味の良い音が聞こえてきます。
工場の中に入ると昭和の空気感を感じました。
伝統を支えている機械や道具、伝承される匠の技術・・・
運転中の織機を止めて見せていただいた織途中の反物です。
縦糸が5本づつ色違いで並び横糸が縫うように織られていくのがわかります。
この繊細な織りの行程を行い機会のスピードが
思ったより早くてビックリです(^^;
(再生すると音が出るので注意!)
次に曳馬にある「注染工場」に向かいました。
こちらもも民家の奥に工場がありました。
「ノリつけ」の行程です。30枚重ねるそうですが
少しでもズレると柄が変わってしまうので技術が必要です。
「染め」の行程です。重ねた30枚の生地に浸透させるために
下から減圧する機械がブシューっと音がしています。
「ノリを落とす」行程です。染めてすぐなのに
水でじゃばじゃばと洗っても大丈夫なのがすごい!
「干す?」行程です。時代劇や映画でしか
見たことが無い「絵」ですね~感動しました。
大久保チームの柱「浴衣」についての視察に同行したわけですが
浜松の受け継がれている伝統の現場を見ることができて良かったです。
これから「手ぬぐい」ひとつでも大事に使っていきたいと思いました。
産業観光にできる浜松の伝統財産です。
by 担当副会長 石原